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ヘアオイル vs ミルク vs クリーム|あなたの髪質に本当に合うのはどれ?美容部員が教える失敗しない選び方

目次

はじめに:私も迷子になった「ヘアケア商品選び」の現実

鏡を見るたびに気になる髪のパサつき、うねり、まとまりの悪さ…。「何か良いヘアケア商品はないかな」とドラッグストアやコスメカウンターに立った時、目に飛び込んでくる圧倒的な商品数に、きっとあなたも私と同じように迷ってしまったことがあるのではないでしょうか。

ヘアオイル、ヘアミルク、ヘアクリーム…一体何が違うの?

美容部員として年間500人以上の女性の髪悩みに向き合う中で、この質問を本当によく受けます。そして私自身も、20代後半から髪質の変化に悩み続け、「高いものを買えば良いはず」という思い込みで数々の失敗を重ねてきました。

結論から申し上げると、ヘアオイル・ミルク・クリームは、それぞれ全く異なる特性を持った商品です。 あなたの髪質や髪の状態、そして理想とする仕上がりによって、選ぶべき商品は大きく変わります。

でも正直に言うと、「これさえ使えば完璧」という万能商品は存在しません。 大切なのは、あなたの髪が今何を求めているかを正確に把握し、その声に耳を傾けて商品を選ぶことです。

この記事では、私がこれまでに学んだ専門知識と、実際にお客様の髪を見てきた経験、そして自分自身の失敗談も含めて、あなたが「本当に自分に合うヘアケア商品」に出会えるよう、包み隠さず全てをお伝えしたいと思います。

【一目で分かる】3つのヘアケア商品基本情報比較表

まずは、忙しいあなたでもサッと確認できるよう、3つの商品タイプの基本情報を表にまとめました。

項目ヘアオイルヘアミルクヘアクリーム
主な成分植物性・鉱物性オイル水分+油分のエマルション油分多めのクリーム状
テクスチャーサラッとした液体乳液状で軽やかこっくりと重め
適した髪質細毛〜普通毛、直毛普通毛〜やや太毛太毛、くせ毛、ダメージ毛
主な効果ツヤ、サラサラ感しっとり、まとまり保湿、ボリューム抑制
価格帯1,000〜8,000円1,200〜6,000円1,500〜7,000円
1回使用量1〜3滴1〜2プッシュパール大
仕上がり軽やか、自然なツヤふんわりしっとりしっとり重め

あなたはどのタイプ?髪質・悩み別診断チェック

「結局、私にはどれが合うの?」 そんなあなたの疑問にお答えするため、簡単な診断チェックを用意しました。当てはまる項目が多いものが、あなたにおすすめのアイテムです。

【ヘアオイル】がおすすめな方

  • [ ] 髪が細くて柔らかい
  • [ ] 直毛またはゆるいウェーブ
  • [ ] 髪がペタンとしやすい
  • [ ] サラサラの軽やかな仕上がりが好き
  • [ ] ツヤは欲しいけど重たくなるのは嫌
  • [ ] 朝のスタイリングを時短したい
  • [ ] オイル特有の香りが好き

【ヘアミルク】がおすすめな方

  • [ ] 普通〜やや太めの髪質
  • [ ] ゆるいクセやうねりがある
  • [ ] 毛先のパサつきが気になる
  • [ ] ふんわり感を残しつつしっとりさせたい
  • [ ] ドライヤーの熱から髪を守りたい
  • [ ] べたつきは苦手だけど潤いは欲しい
  • [ ] カラーやパーマをしている

【ヘアクリーム】がおすすめな方

  • [ ] 髪が太くて硬い
  • [ ] 強いクセやうねりがある
  • [ ] 毛量が多くて広がりやすい
  • [ ] しっかりとした保湿力が欲しい
  • [ ] まとまりを重視したい
  • [ ] ダメージが深刻
  • [ ] 乾燥しやすい環境にいる

【徹底比較】効果・使用感・コスパを美容部員が本音で分析

ここからは、私が実際にお客様の髪に使用した経験と、自分自身で試した結果を基に、3つのアイテムを徹底比較していきます。

保湿力の違い

ヘアオイル:★★☆☆☆ オイルというと保湿力が高そうに感じますが、実は水分を与える力はありません。髪表面をコーティングして水分の蒸発を防ぐのが主な役割です。「髪がパサパサで困っている」という方がオイルだけを使っても、根本的な解決にはならないことが多いです。

ヘアミルク:★★★★☆ 水分と油分がバランス良く配合されているため、適度な保湿力があります。私がお客様におすすめする際、「程よくしっとりするけど重くならない」と好評をいただくことが多いのがミルクタイプです。

ヘアクリーム:★★★★★ 3つの中で最も保湿力が高く、乾燥した髪にはしっかりと潤いを与えてくれます。ただし、髪質によっては重すぎると感じる方もいらっしゃいます。

ツヤ・仕上がりの美しさ

ヘアオイル:★★★★★ 自然で上品なツヤを演出するのはオイルが最も得意です。「天使の輪ができた!」と喜ばれるお客様が多いのもオイルタイプです。

ヘアミルク:★★★☆☆ ツヤよりも自然なまとまりを重視した仕上がりになります。「ツヤツヤよりも、健康的な髪に見せたい」という方にぴったりです。

ヘアクリーム:★★☆☆☆ ツヤよりもまとまりや重厚感のある仕上がりが特徴。「しっとり落ち着いた印象にしたい」方向けです。

使いやすさ・失敗のしにくさ

ヘアオイル:★★☆☆☆ 実は3つの中で最も失敗しやすいのがオイルです。「つけすぎてベタベタになった」「根元についてペタンとなった」という相談を本当によく受けます。適量を見極めるのに慣れが必要です。

ヘアミルク:★★★★☆ 初心者の方でも比較的失敗しにくいのがミルクタイプ。多少つけすぎても重くなりにくく、髪全体になじませやすいテクスチャーです。

ヘアクリーム:★★★☆☆ 髪質に合えば使いやすいですが、合わない髪質の方が使うとベタつきや重さを感じやすいため、選択が重要です。

コストパフォーマンス

ヘアオイル:★★★★☆ 少量で効果を発揮するため、1本で長期間使用できます。ただし、高級なオイルほど価格も高くなる傾向があります。

ヘアミルク:★★★☆☆ 使用量はオイルより多めですが、価格帯的にバランスが良い商品が多いです。

ヘアクリーム:★★☆☆☆ 使用量が最も多く、容量あたりの価格も高めのことが多いため、コスパ的には劣る場合があります。

実際のお客様の声|リアルな使用体験談

ここでは、私が実際に接客させていただいたお客様の生の声をご紹介します。良い反応も、そうでない反応も、全て包み隠さずお伝えします。

ヘアオイルユーザーの声

【良い口コミ】

「朝起きた時の髪の手触りが全然違います。指通りが良くて、ドライヤー後のツヤも美しくて、毎朝鏡を見るのが楽しみになりました」(28歳・会社員)

「美容院でトリートメントした後のような仕上がりが自宅で再現できて感動しています。友人からも『髪きれい』と褒められることが増えました」(34歳・主婦)

【残念な口コミ】

「最初は良かったのですが、使い方がよく分からず、つけすぎてしまって髪がベトベトに…。結局使わなくなってしまいました」(25歳・営業職)

「私の髪質には重すぎたようで、ペタンとしてしまい、ボリュームがなくなってしまいました。もう少し軽いタイプが良かったです」(31歳・事務職)

ヘアミルクユーザーの声

【良い口コミ】

「ちょうど良いしっとり感で、髪がまとまりやすくなりました。ドライヤー前に使うと、熱から髪を守ってくれている感じがします」(29歳・教師)

「オイルだとベタつくし、クリームだと重い…そんな私にはミルクがぴったりでした。自然な仕上がりが気に入っています」(36歳・デザイナー)

【残念な口コミ】

「保湿力が物足りなくて、私の乾燥した髪にはあまり効果を感じませんでした。もう少ししっとりするものが欲しかったです」(42歳・パート)

ヘアクリームユーザーの声

【良い口コミ】

「朝の髪の広がりが劇的に改善されました。湿気の多い日でも髪型が崩れにくくて、本当に助かっています」(33歳・販売員)

「カラーを繰り返してパサパサだった髪が、使い続けるうちにしっとりと落ち着いてきました。手触りも柔らかくなって満足です」(39歳・美容師)

【残念な口コミ】

「私には重すぎて、髪がペタンとしてしまいます。ボリュームを出したいのに、逆効果でした」(26歳・学生)

【髪質別】失敗しない商品選びの鉄則

これまでの経験から、髪質別におすすめの選び方をまとめました。

細毛・軟毛の方

おすすめ:ヘアオイル(軽めのテクスチャー)

  • 植物性オイル(アルガン、椿など)配合のものを選ぶ
  • シリコン配合でも軽めの仕上がりのものを
  • 使用量は毛先中心に1〜2滴から始める

避けたいもの:

  • 重いクリームタイプ
  • 濃厚すぎるオイル

普通毛の方

おすすめ:ヘアミルク or 軽めのヘアオイル

  • 髪の状態に合わせて使い分けるのがベスト
  • 乾燥気味ならミルク、ツヤ重視ならオイル
  • 季節に合わせて変えるのも効果的

太毛・硬毛・くせ毛の方

おすすめ:ヘアクリーム or 濃厚なヘアオイル

  • しっかりとした保湿力があるものを選ぶ
  • シアバター、アボカドオイルなど重めの成分配合
  • 使用量は他の髪質より多めでOK

注意点:

  • 軽いオイルだと効果を感じにくい
  • ミルクタイプでは保湿力が不足する場合がある

【プロ直伝】正しい使い方で効果を最大化する方法

どんなに良い商品でも、使い方を間違えると効果は半減してしまいます。ここでは、それぞれの正しい使用方法をお伝えします。

ヘアオイルの正しい使い方

【基本の手順】

  1. シャンプー後、タオルで水気を軽く取る
  2. 手のひらに1〜3滴出し、両手でよく伸ばす
  3. 毛先から中間に向かって優しくなじませる
  4. 根元から5cm以上離れた部分のみに使用
  5. ドライヤーで乾かす

【失敗しないコツ】

  • 「少なすぎるかな?」と思うくらいが適量
  • 最初は毛先のみ、慣れてきたら範囲を広げる
  • 手に残ったオイルは前髪の毛先や顔まわりに軽くつける

ヘアミルクの正しい使い方

【基本の手順】

  1. タオルドライ後、適度に湿った髪に使用
  2. 1〜2プッシュを手のひらで温める
  3. 毛先から全体に向かってなじませる
  4. 目の粗いコームで軽く梳かす
  5. ドライヤーで乾かす

【効果アップのコツ】

  • 髪の内側からもしっかりとなじませる
  • 乾かす前に軽くブラッシングして均一に
  • 完全に乾いた髪よりも、少し湿っている状態での使用が効果的

ヘアクリームの正しい使い方

【基本の手順】

  1. シャンプー後、しっかりとタオルドライ
  2. パール大を手のひらで温めて柔らかくする
  3. 毛先中心に、押し込むようになじませる
  4. 髪の内側にもしっかりと塗布
  5. 低温でゆっくりと乾かす

【仕上がりを良くするコツ】

  • クリームを温めることで伸びが良くなる
  • つけすぎた場合は、タオルで軽く押さえる
  • ドライヤーの温度は低めに設定

【価格帯別】おすすめ商品ピックアップ

実際に私がお客様におすすめしている商品を、価格帯別にご紹介します。

プチプラ(1,000〜2,000円)

【ヘアオイル】

  • いち髪 和草ダメージリペアオイル(1,200円)
    • 和草エキス配合で自然なツヤ
    • 初心者でも使いやすい軽めのテクスチャー

【ヘアミルク】

  • パンテーン エクストラダメージケア インテンシブヴィタミルク(1,400円)
    • プロビタミン配合でダメージ補修
    • コスパ抜群で毎日使いやすい

【ヘアクリーム】

  • マシェリ ヘアクリーム(1,600円)
    • パールとハチミツ配合
    • しっとりまとまる仕上がり

ミドルレンジ(3,000〜5,000円)

【ヘアオイル】

  • ロレアル パリ エルセーヴ エクストラオーディナリー オイル(3,800円)
    • 6つの希少オイル配合
    • サロン品質の仕上がり

【ヘアミルク】

  • ミルボン エルジューダ エマルジョン(4,200円)
    • サロン専売品の実力
    • 髪質に合わせて選べるシリーズ

【ヘアクリーム】

  • アリミノ ピース プロデザインシリーズ(3,600円)
    • スタイリング効果も高い
    • 湿気に負けないキープ力

ハイエンド(6,000円以上)

【ヘアオイル】

  • モロッカンオイル オイルトリートメント(7,800円)
    • アルガンオイル100%
    • 世界中で愛される実力派

【ヘアミルク】

  • ケラスターゼ NU ソワン オレオ リラックス(6,500円)
    • プロフェッショナル仕様
    • くせ毛専用の特別処方

【ヘアクリーム】

  • シュワルツコフ BC クア ディープ ナリッシング トリートメント(8,200円)
    • 美容院レベルの補修力
    • 極度のダメージ毛にも対応

よくある失敗パターンと対処法

私がお客様からよく相談される失敗パターンと、その解決方法をまとめました。

失敗パターン①「つけすぎてベタベタに」

原因:

  • 適量が分からず、多くつけすぎている
  • 根元近くまでつけてしまっている

対処法:

  • まずは少量から始めて、足りなければ追加する
  • 毛先中心に使用し、根元は避ける
  • つけすぎた場合は、タオルで軽く押さえる

失敗パターン②「効果を感じない」

原因:

  • 髪質に合わない商品を選んでいる
  • 使用量が少なすぎる
  • 正しい使い方ができていない

対処法:

  • 髪質診断を見直して商品を変更
  • 使用量を段階的に増やして様子を見る
  • 使い方を動画などで確認

失敗パターン③「髪がペタンとしてしまう」

原因:

  • 細毛に重いクリームを使用
  • 根元近くまでつけている
  • 髪質に対して保湿力が強すぎる

対処法:

  • より軽いテクスチャーの商品に変更
  • 使用範囲を毛先のみに限定
  • 使用量を半分に減らす

季節・環境に合わせた使い分けテクニック

髪の状態は季節や環境によって大きく変わります。年間を通して美しい髪を保つための使い分け方法をお教えします。

春(3〜5月)

特徴: 花粉、紫外線増加、気温上昇 おすすめ: 軽めのヘアミルクやオイル ポイント: 外的刺激から髪を守りつつ、重くならないように

夏(6〜8月)

特徴: 強い紫外線、汗、クーラーによる乾燥 おすすめ: UV効果のあるヘアミルク ポイント: べたつきを避けながら、しっかり保護

秋(9〜11月)

特徴: 夏のダメージ蓄積、乾燥開始 おすすめ: 濃厚なヘアオイルやクリーム ポイント: ダメージ補修と保湿を重視

冬(12〜2月)

特徴: 極度の乾燥、静電気、室内暖房 おすすめ: しっとり系のヘアクリーム ポイント: 集中保湿で乾燥から髪を守る

まとめ:あなたにぴったりのヘアケアアイテムを見つけて

ここまで長い記事を読んでいただき、本当にありがとうございました。

ヘアオイル、ヘアミルク、ヘアクリーム──それぞれに特徴があり、向き不向きがあります。 大切なのは、流行や価格に惑わされずに、あなたの髪質と理想の仕上がりに合った商品を選ぶことです。

私がこの記事で最もお伝えしたかったのは、「完璧な商品は存在しない」ということです。 でも、あなたの髪に合った商品は必ず存在します。そして、正しい使い方をマスターすれば、きっと理想の髪に近づけるはずです。

もし今回の記事を読んでも迷いが残る場合は、まずはプチプラの商品から試してみることをおすすめします。自分の髪質や好みを理解してから、より良い商品にステップアップしていけば良いのです。

あなたの髪が、毎朝鏡を見るのが楽しみになるような美しい状態になることを、心から願っています。

最後に、どのアイテムを選ぶにしても、継続使用が何より大切です。一度や二度の使用で判断せず、少なくとも2〜3週間は続けてみてください。きっと髪の変化を実感できるはずです。

あなたにとって最高のヘアケアライフが始まりますように。


※効果には個人差があります。肌に異常を感じた場合は使用を中止し、必要に応じて専門医にご相談ください。

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